クルスの海…願いが叶うという宮崎の十字海|DAY3
2014.2.12 延岡ー宮崎

小倉を出発した東九州旅、その3日目です。
ここまでの記事はこちら↓
静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ
初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1
どこか寂しい佐賀関~別府延岡激走150キロ|DAY2

待ちに待った晴れ予報!気温もそれほど下がらないという絶好のサイクリング日和がついに!!
実は宮崎県には初訪問、今回の旅で走るのを楽しみにしていた県であります。

早朝の宮崎県延岡市。
まだ町は目覚める直前といった感じで、クルマも歩いている人もまばら。気温が上がるとはいっても、この時間帯の空気はひんやり冷たく、足先や手先などはなかなか寒いと感じます。
まずは中心街のほど近くに位置する「延岡城」に登ってみることにしました。延岡城は江戸時代に高橋元種によって築かれたお城で、今は石垣が残るのみとなっています。立派な石垣です。

城内は誰もいなく、独特の空気感に包まれています。
北大手門に自転車を停め、歩いて階段を登ります。平野部にあるちいさな丘陵に城が築かれているため、ぐるっと階段で登っていかなくては本丸に辿り着かないのです。いわゆる「平山城」です。


延岡城の石垣は
「千人殺しの石垣」
という強烈なインパクトの異名があるそうで、下の石垣の一つをポンと外すと一気に石垣が崩れ、千人は殺せるシステムになっているとか・・・。うむむ。
さすがに千人は殺せないだろ・・・だけど、これが一気に崩れてきたらさすがに逃げられないなぁ・・・とか思いながら階段を登っていきます。
本丸に辿り着くとパッと視界が開け、まだ眠りから覚めたばかりの延岡の街並みの風景が目に飛び込んできました。

一本、真っ直ぐにシュッと延びる巨大な紅白煙突と、その周囲に立ち込める工場の煙が印象的な風景・・・
市街地の半分以上が工場なんじゃないかと思うくらいの「THE工業都市」で、その工場のほとんどは旭化成関連の工場だそうです。戦前、戦後あたりはもっと巨大な工業都市だったとか。犬の散歩に来ていたおっちゃんが教えてくれました。
しばらく延岡の朝焼けの風景に目を奪われていました。
延岡城を後にし、延岡市街の旭化成工場を横目に、街なかを走っていきました。
ちょうど出社ラッシュの時間らしく、次々と工場の中に人が入っていきます・・・。
延岡のいつもと変わらない一日の始まりを目の当たりにして、僕だけが非日常の全く違う世界にいるような気がしました。孤独というか、なにか寂しさのようなものを感じました。僕は旅をしているのです。

僕は逃げるように延岡の工業都市を抜け、国道10号線に再合流して日向市へと入っていきました。

今日、僕が目指そうとしていたのは「クルスの海」と呼ばれる場所。
海に十字架が浮かぶという何とも神聖っぽい場所らしいのです。クルスとはたぶんクロスの事でしょう。恋人岬的な「願いが叶う」とかいう後付けの触れ込みなどそんなのはどうでもいいのですが、ここからの景色はとても素晴らしいとのこと。奇岩地帯とかそういうのは大好物なので、ぜひ見てみたいものです!
クルスの海は「日向岬」にあるとのこと。
とりあえず日向岬を目指す事にしました。

日向岬へと向かう交差点に到着!!
青看板にもしっかり「願いが叶う」のフレーズが。ふーーん、ここを曲がればいいのですな。
曲がるとすぐに、巨大な化学工場地帯へと突入。化学工場特有のなかなかキツイ臭いがぷーーんと辺りに立ち込めています。巨大トラックも行き来しており、道路はこれでもかというほど広い幅です。
臭いぷーーんの工場地帯を通り抜けると、急に景色は静かな漁村の風景に・・・。

いやはや凄いギャップです。

おお!!これは!!!
「細島験潮場」発見であります!!!。
道端にちょこんと何気なしにある建物ですが・・・1892(明治25)年に設置された現存する最古の験潮場という大変貴重なものなのです。星マークは日本陸軍の徽章ですぞ。これも見逃せません。
あ、ちなみにこの験潮場は「現役」です。
100年以上海面の上下を測定し続けているのですな。
敬意を込めて一礼してからその場を去りました。

漁村を越えると、あるのは道と海のみ。

看板の指示に従い、日向岬の先端にある「馬ケ背」という場所へ向かいます。

南国ムードのアップダウンの続く道をひいこら登ると、駐車場に到着。

駐車場からは、歩いて岬へと向かうようです。
とても歓迎されています(笑)

緑のトンネルを歩いて、まずは細島灯台へ!!!

真っ白な灯台が、青い空に映えます。

灯台の展望所からは一面の海も。
灯台から更に岬の先端方向へ行くと例の「馬ケ背」という場所に!!
本当に馬の背中みたいに、道の両サイドが断崖絶壁になっている恐怖ポイントでした・・・。なんでも断崖絶壁は海面から70mほどの高さだとか・・・( ;∀;)

うひょーー・・・とんでもない断崖絶壁です。
写真では・・・なかなか・・・伝わりにくいかと・・・思いますが・・・高い。

ただ・・・素晴らしい柱状節理なのです。
「九州の東尋坊」の異名も持つとかで、なかなか見ごたえのある奇岩地帯であります。
柱状節理っちゅうのは、マグマが柱状に固まったもので、アツアツのマグマが均等に冷えて固まっていくとこのように人工的にも見える六角柱の柱が出来るのです。伊豆半島や兵庫の玄武洞、東尋坊などなど、柱状節理の名所は日本各地にありますが、ここもなかなかの規模の美しい節理でした。

更に先に進むと、海に飛び出した展望台が・・・。
これもなかなか怖い所にあります。
室蘭のチキウ岬同様、地球の丸さが実感できるとの触れ込みです。
海に飛び出した大パノラマの展望所なんですが、もちろん周りに遮るものが何もないので台風張りの強風が吹きすさんでいました。すっ飛ばされないように、ささっと先端まで行って写真を撮って、地球の丸さ?を体感して戻ってきました。(まあ、実際には展望台くらいの高さからじゃぁ、地球が丸いことによる水平線の曲がり具合なんて見ることが出来ないんですけどね(笑))飛行機に乗るか、宇宙空間に飛び出せば水平線は丸みを帯びてくることでしょう。
それと遠くに船が見えていますがどれくらい遠くにあの船は浮かんでいるんでしょう??
ちなみに計算してみたら、目の前に見えている水平線までの距離はせいぜい11kmほどなんですな~(岬の上に立った時の目の高さを10mとして計算)。意外に近くしか見えてないんですね。ニャ~。

駐車場に戻ってきました。
・・・それにしても観光客の姿は皆無・・・(;・∀・)居るのは野良猫くらいです。

南国チック。
南国チック。
南国チックなムードは満点なんですが、いかんせんアップダウンが辛いのです。ひいこら登ってはぐーーーんと下り、また登り・・・の繰り返し。正直、その瞬間は来なければ良かったと後悔しています。

なんとか、クルスの海の展望台に到着!!
鐘を鳴らせば願いが叶うとかそういうものでしょうかね。まったく、何の根拠があって・・・マヤカシもいいところですな・・・いやはや
カーーン、カーーン、カーーン。
(↑とりあえず鳴らしてみる)

「明日も晴れますように」
(↑とりあえずお願いもしてみる)

クルスの海!!
これで明日も晴れることが確約されましたな。ふふふ(´_ゝ`)

日向の道の駅で日向夏を買い、
旭日旗たなびく日本海軍発祥の地「美々津」の古い街並みの中を走り抜けます。




一路、宮崎市を目指して南下していきます。

旧リニアモーターカー実験線は太陽光発電所になっていました。


都農のキャベツ畑は収穫の真っ最中。

宮崎市街に近づくにつれ交通量や行き来する人が増え、走りにくさ増大であります。
大都会へ近づいているという気配が漂ってきます。


日が暮れる前に宮崎市街へ到着。
ヤシの木の街路樹が印象的です。

宮崎市ではサイクリスト&ジョガーのこーじさんにお会いすることが出来、宮崎名物の地鶏とチキン南蛮を頂きました。旅の話や宮崎の話、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。日南海岸国道448号の景色がオススメと教えてももらいました。走るのが楽しみですな。

チキン南蛮っちゅうこのちょっと甘酸っぱい味付けとタルタルソースの組み合わせはなんとも絶妙ですな。これははまってしまいます。宮崎の肉の美味さは特筆すべきものが在ります。
さすが畜産王国、宮崎!!

延岡城に日向岬のクルスの海、美々津の街並み、都農の田園風景にリニアモーターカー実験線、そしてチキン南蛮。宮崎の見所が次から次へと繰り出され、大満足のサイクリングとなりました。
明日からはいよいよ日南海岸に突入。クルスの海でお願いしましたから、天気もさぞ良いことでしょう。日南海岸の絶景の数々が見られるはずであります。

小倉を出発した東九州旅、その3日目です。
ここまでの記事はこちら↓
静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ
初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1
どこか寂しい佐賀関~別府延岡激走150キロ|DAY2

待ちに待った晴れ予報!気温もそれほど下がらないという絶好のサイクリング日和がついに!!
実は宮崎県には初訪問、今回の旅で走るのを楽しみにしていた県であります。

早朝の宮崎県延岡市。
まだ町は目覚める直前といった感じで、クルマも歩いている人もまばら。気温が上がるとはいっても、この時間帯の空気はひんやり冷たく、足先や手先などはなかなか寒いと感じます。
まずは中心街のほど近くに位置する「延岡城」に登ってみることにしました。延岡城は江戸時代に高橋元種によって築かれたお城で、今は石垣が残るのみとなっています。立派な石垣です。

城内は誰もいなく、独特の空気感に包まれています。
北大手門に自転車を停め、歩いて階段を登ります。平野部にあるちいさな丘陵に城が築かれているため、ぐるっと階段で登っていかなくては本丸に辿り着かないのです。いわゆる「平山城」です。


延岡城の石垣は
「千人殺しの石垣」
という強烈なインパクトの異名があるそうで、下の石垣の一つをポンと外すと一気に石垣が崩れ、千人は殺せるシステムになっているとか・・・。うむむ。
さすがに千人は殺せないだろ・・・だけど、これが一気に崩れてきたらさすがに逃げられないなぁ・・・とか思いながら階段を登っていきます。
本丸に辿り着くとパッと視界が開け、まだ眠りから覚めたばかりの延岡の街並みの風景が目に飛び込んできました。

一本、真っ直ぐにシュッと延びる巨大な紅白煙突と、その周囲に立ち込める工場の煙が印象的な風景・・・
市街地の半分以上が工場なんじゃないかと思うくらいの「THE工業都市」で、その工場のほとんどは旭化成関連の工場だそうです。戦前、戦後あたりはもっと巨大な工業都市だったとか。犬の散歩に来ていたおっちゃんが教えてくれました。
しばらく延岡の朝焼けの風景に目を奪われていました。
延岡城を後にし、延岡市街の旭化成工場を横目に、街なかを走っていきました。
ちょうど出社ラッシュの時間らしく、次々と工場の中に人が入っていきます・・・。
延岡のいつもと変わらない一日の始まりを目の当たりにして、僕だけが非日常の全く違う世界にいるような気がしました。孤独というか、なにか寂しさのようなものを感じました。僕は旅をしているのです。

僕は逃げるように延岡の工業都市を抜け、国道10号線に再合流して日向市へと入っていきました。

今日、僕が目指そうとしていたのは「クルスの海」と呼ばれる場所。
海に十字架が浮かぶという何とも神聖っぽい場所らしいのです。クルスとはたぶんクロスの事でしょう。恋人岬的な「願いが叶う」とかいう後付けの触れ込みなどそんなのはどうでもいいのですが、ここからの景色はとても素晴らしいとのこと。奇岩地帯とかそういうのは大好物なので、ぜひ見てみたいものです!
クルスの海は「日向岬」にあるとのこと。
とりあえず日向岬を目指す事にしました。

日向岬へと向かう交差点に到着!!
青看板にもしっかり「願いが叶う」のフレーズが。ふーーん、ここを曲がればいいのですな。
曲がるとすぐに、巨大な化学工場地帯へと突入。化学工場特有のなかなかキツイ臭いがぷーーんと辺りに立ち込めています。巨大トラックも行き来しており、道路はこれでもかというほど広い幅です。
臭いぷーーんの工場地帯を通り抜けると、急に景色は静かな漁村の風景に・・・。

いやはや凄いギャップです。

おお!!これは!!!
「細島験潮場」発見であります!!!。
道端にちょこんと何気なしにある建物ですが・・・1892(明治25)年に設置された現存する最古の験潮場という大変貴重なものなのです。星マークは日本陸軍の徽章ですぞ。これも見逃せません。
あ、ちなみにこの験潮場は「現役」です。
100年以上海面の上下を測定し続けているのですな。
敬意を込めて一礼してからその場を去りました。

漁村を越えると、あるのは道と海のみ。

看板の指示に従い、日向岬の先端にある「馬ケ背」という場所へ向かいます。

南国ムードのアップダウンの続く道をひいこら登ると、駐車場に到着。

駐車場からは、歩いて岬へと向かうようです。
とても歓迎されています(笑)

緑のトンネルを歩いて、まずは細島灯台へ!!!

真っ白な灯台が、青い空に映えます。

灯台の展望所からは一面の海も。
灯台から更に岬の先端方向へ行くと例の「馬ケ背」という場所に!!
本当に馬の背中みたいに、道の両サイドが断崖絶壁になっている恐怖ポイントでした・・・。なんでも断崖絶壁は海面から70mほどの高さだとか・・・( ;∀;)

うひょーー・・・とんでもない断崖絶壁です。
写真では・・・なかなか・・・伝わりにくいかと・・・思いますが・・・高い。

ただ・・・素晴らしい柱状節理なのです。
「九州の東尋坊」の異名も持つとかで、なかなか見ごたえのある奇岩地帯であります。
柱状節理っちゅうのは、マグマが柱状に固まったもので、アツアツのマグマが均等に冷えて固まっていくとこのように人工的にも見える六角柱の柱が出来るのです。伊豆半島や兵庫の玄武洞、東尋坊などなど、柱状節理の名所は日本各地にありますが、ここもなかなかの規模の美しい節理でした。

更に先に進むと、海に飛び出した展望台が・・・。
これもなかなか怖い所にあります。
室蘭のチキウ岬同様、地球の丸さが実感できるとの触れ込みです。
海に飛び出した大パノラマの展望所なんですが、もちろん周りに遮るものが何もないので台風張りの強風が吹きすさんでいました。すっ飛ばされないように、ささっと先端まで行って写真を撮って、地球の丸さ?を体感して戻ってきました。(まあ、実際には展望台くらいの高さからじゃぁ、地球が丸いことによる水平線の曲がり具合なんて見ることが出来ないんですけどね(笑))飛行機に乗るか、宇宙空間に飛び出せば水平線は丸みを帯びてくることでしょう。
それと遠くに船が見えていますがどれくらい遠くにあの船は浮かんでいるんでしょう??
ちなみに計算してみたら、目の前に見えている水平線までの距離はせいぜい11kmほどなんですな~(岬の上に立った時の目の高さを10mとして計算)。意外に近くしか見えてないんですね。ニャ~。

駐車場に戻ってきました。
・・・それにしても観光客の姿は皆無・・・(;・∀・)居るのは野良猫くらいです。

南国チック。
南国チック。
南国チックなムードは満点なんですが、いかんせんアップダウンが辛いのです。ひいこら登ってはぐーーーんと下り、また登り・・・の繰り返し。正直、その瞬間は来なければ良かったと後悔しています。

なんとか、クルスの海の展望台に到着!!
鐘を鳴らせば願いが叶うとかそういうものでしょうかね。まったく、何の根拠があって・・・マヤカシもいいところですな・・・いやはや
カーーン、カーーン、カーーン。
(↑とりあえず鳴らしてみる)

「明日も晴れますように」
(↑とりあえずお願いもしてみる)

クルスの海!!
これで明日も晴れることが確約されましたな。ふふふ(´_ゝ`)

日向の道の駅で日向夏を買い、
旭日旗たなびく日本海軍発祥の地「美々津」の古い街並みの中を走り抜けます。




一路、宮崎市を目指して南下していきます。

旧リニアモーターカー実験線は太陽光発電所になっていました。


都農のキャベツ畑は収穫の真っ最中。

宮崎市街に近づくにつれ交通量や行き来する人が増え、走りにくさ増大であります。
大都会へ近づいているという気配が漂ってきます。


日が暮れる前に宮崎市街へ到着。
ヤシの木の街路樹が印象的です。

宮崎市ではサイクリスト&ジョガーのこーじさんにお会いすることが出来、宮崎名物の地鶏とチキン南蛮を頂きました。旅の話や宮崎の話、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。日南海岸国道448号の景色がオススメと教えてももらいました。走るのが楽しみですな。

チキン南蛮っちゅうこのちょっと甘酸っぱい味付けとタルタルソースの組み合わせはなんとも絶妙ですな。これははまってしまいます。宮崎の肉の美味さは特筆すべきものが在ります。
さすが畜産王国、宮崎!!

延岡城に日向岬のクルスの海、美々津の街並み、都農の田園風景にリニアモーターカー実験線、そしてチキン南蛮。宮崎の見所が次から次へと繰り出され、大満足のサイクリングとなりました。
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