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ぼくは、いつでも旅を
している。 一人でだ。
だから名前は旅人くん。
ぼくはどうした訳か、
生れた時から旅を
していると信じているんだ
だから けっこう楽しいんだ
これからも、いつだって、
ぼくは一人で歩いている。どこをって?
君の心の中をさ……「旅人くん」より 作.永島慎二
インタナル出版社:1975
(雪の中、旅人くんは歩き続ける)
「春とはいえまだ寒いや」
(雪の中から春の芽が出している)
「あ!」
「おどろいたなあ……」
「それにしても君達まだ早すぎない……?」
「ネエ」
(雪は降りつづける)
「……………」
「おい雪!あんまり大きな顔するんじゃないぞ…もうとっくに春なんだから…」
(雪の間に草が生えている)
「やあおはよう…」
「君達の時代はもう目の前さ……ガンバレ!」
(鶯が飛んできてホーホケキョッと鳴く)
「まさに無の…きょうちだネ」
「…太陽に…」
「花に…」
「すがすがしい健康と…」
「この香り…」
「春のニオイさ…」
「これ以上の何がほしいというんだい!」
「君は?」
「……?」春の詩 より
「旅人くん」
作.永島慎二
悠遊堂古書店
静岡市駿河区国吉田4丁目5−31
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