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静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ

ラストラン九州縦断旅、連載スタートです!!
2014.2.9 静岡ー小倉

新幹線にて、静岡から小倉まで輪行です。今回は日程が限られているのと18きっぷの利用可能期間でないので、新幹線で向かうことにしました。
お金はかなりかかりますが、時間はもっと貴重なものですからね。一日でも早く出発できるなら出発すれば、途中で疲労困憊の時に休むことが出来たり、日程に余裕が出来たりして色んなリスクを減らすことができますからね。
当日朝に新幹線の切符を購入し、10時くらいに静岡を出発。もちろん車両の一番後ろの席を指定。三人席の後ろのスペースに自転車を置くことが出来ました。
名古屋で一回乗り換えするだけで小倉まで一気に行けました。
なぜ小倉をスタートに選んだのかというと、前回の夏旅で台風回避のために小倉から熊本まで輪行してしまったこと、九州の玄関口であること、そして可能なら会いたい方々が沢山いるからです。
≫台風15号不可避!熊本市内へ移動:Day9 移動編

小倉に到着!!
この日はちょうど、初開催の北九州マラソンが思いっきり開催されてる日で、小倉駅はマラソンランナーでごった返していました・・・なんて日に小倉に来てしまったのか・・・(=_=)

出発するときの静岡はあれだけ晴れていたのに、こちら小倉は曇り空・・・。
しかも自転車を組み上げ終わって、いざ走り出すと雨がポツポツ・・・。
いつものあれです。

まあ、びしょびしょになるほどの雨でもないので、カッパなんか着ずに小倉をウロウロしてみるわけです。
今日は移動日と割り切っているので、どこかに移動するというようなことは考えていませんでしたので、まずは例のパン屋dipさんへ。≫例のというのは→北九州アゲイン・一期一会サイクリングツアー:Day8 前編
dipさんは北九州にあるサイクリストの集うパンカフェ屋さんなのです。

dipさんへ向かう途中、篠崎八幡宮という階段の印象的な神社がありましたので、旅の安全祈願といきましょう。
それと、dip近くのセブンイレブンで水を買っていると、「お、フル装備だね!」と声をかけていただきました。「フル装備」という言葉を知っていることから考えても、自転車やってる人だなって感じましたが、やはりロードバイクに乗られる方でした。
まだなにも走っていない時だったので、旅の事聞かれたらなんて答えようかなぁ~なんて考えていました。なにせ、まだ旅始めて5㎞も走ってないですからね(笑)
ただ、知らない人に声をかけられる感覚が、なんだか久しぶりで・・・旅が始まったんだなって感覚が一気に湧いてきました。普通に生活してたら、そんなに声かけられませんからね(^^ゞ

てなことで、dipさんに到着!
どこから情報が漏れたのか、もうすでにベンさんやカタヤマさん、マスターが待ち構えて下さっていました(*´ω`*)

自転車談義等々、話はつきないですな。そんでもってここのパンとパスタは絶品です。大盛りのパスタとパンで、まだ走ってないのにお腹パンパンになってしまいました(*´ω`*)

ベンさんが銭湯やら資さんうどんなどなど、小倉ドライブに連れて行って下さり初日からかなり贅沢な旅に(´▽`)

北九州のうどんはモチモチでぼく好みでした。ダシも独特で、ラーメンでも美味いんじゃないかっていうようなスープでした。しかも24時間営業という・・・深夜に食べたくなっちゃう危険なうどんですな。
この日は小倉市内泊。
明日は朝にdipでモーニングを頂いてから、別府へと向かうことにしました。
それと、協議の結果、予定していたやまなみハイウェイを走り抜けるルートは雪がヤバいだろということで却下!海岸線沿いをとにかく南下していくルートに決定しました。
いよいよ、また旅が始まります!!
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初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1
2014.2.10 小倉ー別府

小倉を出発した東九州旅、その初日です。
静岡を出発前の週間予報ではお天気マークが並んでいたのに、こっちに来た途端に一転して全部雨・・・
この日も、午後から雨の予報。

dipさんでモーニングを頂き、いざ別府に向けて出発です!!
目的地の別府までは100キロちょっとらしく、そんなにキツくはないとのこと。ただ、このところの運動不足と久々の長距離ライド、そして天気が気になるところです。

県道25号を東へと進み、国道10号へ合流。
まだ空は曇りで、雨は落ちてきていません。降り出す前にどこまで行けるかが初日のライドのキツさ具合のカギとなりそうです。

カレーさんに教えていただいた国道10号の旧道、日豊本線沿いの裏道でどんどん南下していきます。
下曽根、朽網、苅田、行事と横風の冷たい住宅街や田んぼ中を進みます。脚が快調に回るまではまだまだ時間がかかりそうですが、いよいよまた旅が始まったなぁって感じですな。
行橋に到着したとたんに、早くも雨が降り出します・・・。しかも国道10号が交通量が多くてなかなか走りにくい感じです。カッパを着てはいますが雨に濡れはじめると、急激に寒さに襲われはじめます。
寒い・・・
寒い・・・
早くも出発したことを後悔し始めていました。
道端の温度表示は外気温は3℃くらいを推移しています。

たまらず、豊前おこしかけの道の駅に避難しますが、もうすでに心が折れかけているわけであります。
屋根のあるベンチに腰掛け、dipのパンをかじり、自販機のコーンスープで体を温めます。
やはり食べ物をお腹に入れると、身体的にも精神的にもちょっと落ち着いた感じで、それまでの呆然としていたのがシャキッとすることができました。
「とにかく早く温泉に入りたい!!」
この一心で別府を目指す事にし、激しさを増した雨の中、再出発です。

日本縦断で日田に寄った以来の大分県入りです。
中津で唐揚げやら鳥天やらを食べたいという気持ちは出発前はかなりありましたが、もうこのようにぐしょ濡れでなんとか走り続ける精神力を維持している中では、もうどうでもよくなってしまいました。とにかく早く温泉へ・・・。
中津の市街地は通らずに、バイパスを通り抜け、宇佐へと向かいます。
この時点でかなり予定より遅れていて、そもそも別府まで行けるかどうか怪しい感じになってきました。ここ宇佐神宮も寄るといいとオススメされていましたが、止まってしまったらもう走り出せない気がして、宇佐神宮を横目にとにかく走り続けることにしました。

国東半島の入り口、豊後高田の町には「昭和の町」という魅力的な場所があるそうで、この交差点でずいぶん行くかどうしようか迷います・・・。
ただ国東半島に行ったら、一日かけて国東半島を進むことになります・・・しかも豊後高田には安い温泉宿があるかどうか知りません。別府には1000円ちょっとで泊まれる温泉はあることは教えてもらっています・・・。豊後高田に向かうことは諦め、とにかく別府へ別府へ。暗くなったとしても別府を目指そう!!

宇佐からは2つくらいの峠越え。
一つ目の峠を越えて地点で、陽が落ちて暗くなってしまいます。
片側一車線の細い道なのに、クルマは大渋滞!!どうやらバイパスが雪で通行止めになってしまい、こちらに一気に押しよせているようなのです。全く動く気配のないクルマの列を、大量の荷物を付けた自転車がごぼう抜きにしていきます。こういう時、自転車は便利なのですな。
この日、全国的に大雪で、関東地方ではとんでもないことになっていたようです。
勿論九州もその影響を受けて、ちょっと山の方に入ると凄い量の雪が降ったみたいなんですな。幸運にも、僕の走ったルートでは雪と出くわすことはありませんでした。やはりやまなみハイウェイのルートはどう考えても無しですな。
2つ目の峠を越えて、一気に下っていくと視界が一気開け、別府湾と別府の街の明かりが見えてきました。
時間はもう夜7時近く、早く温泉に入りたいところですが、まだ別府の町までは10キロ以上もある模様・・・見えてからがなかなか着かないもんなんですな。

街中に入ってからも、別府駅まではなかなか距離があり、やっとのことで別府タワーの場所まで来ました。

別府の町にこんな洒落たタワーがあるのは知りませんでした。アサヒビールの文字が光ります。

時刻はもう8時半。身体が完全に冷えきり早く温泉に浸かりたいのとお腹がぺこぺこでヘロヘロの状態です。
そして今晩のお宿、駅前高等温泉へ!!
ここもカレーさんに教えていただいた温泉で、低料金で宿泊することもできます。建物も大正チックでなかなか洒落ています。
個室も安いんですが、より安く宿泊できる「広間」をチョイス。大広間を使った相部屋プランです。暖房もついていて、しかも布団びきってのが嬉しいです。温泉にも何度も入ることが出来ますし、チェックイン後の外出も自由とのこと。駅前という立地も含めて素晴らしい温泉施設です。

とにかくチェックインして、温泉へドボン!!
さすが別府の温泉、身体の芯までしみわたります・・・(*´ω`*)ふへぇ

とりあえず、ラーメンをすすってから別府の町をぶらぶら歩いてみました。ただ、歩いてる途中で急激な眠気に襲われ、宿に戻ってとにかく眠ることにしました。朝風呂も入れると言います。ちょっと早起きして温泉に浸かるとしましょうか。
いつもそうですが、初日というのはきつくなることが多いのです。
多分、どれくらい行けるかの感覚が鈍っていることで無理な距離設定をしています所に原因があるのかもしれませんですが、今回の犯人は明らかに冷たい雨でした。
明日は佐賀関に寄ってみようと思います。

小倉を出発した東九州旅、その初日です。
静岡を出発前の週間予報ではお天気マークが並んでいたのに、こっちに来た途端に一転して全部雨・・・
この日も、午後から雨の予報。

dipさんでモーニングを頂き、いざ別府に向けて出発です!!
目的地の別府までは100キロちょっとらしく、そんなにキツくはないとのこと。ただ、このところの運動不足と久々の長距離ライド、そして天気が気になるところです。

県道25号を東へと進み、国道10号へ合流。
まだ空は曇りで、雨は落ちてきていません。降り出す前にどこまで行けるかが初日のライドのキツさ具合のカギとなりそうです。

カレーさんに教えていただいた国道10号の旧道、日豊本線沿いの裏道でどんどん南下していきます。
下曽根、朽網、苅田、行事と横風の冷たい住宅街や田んぼ中を進みます。脚が快調に回るまではまだまだ時間がかかりそうですが、いよいよまた旅が始まったなぁって感じですな。
行橋に到着したとたんに、早くも雨が降り出します・・・。しかも国道10号が交通量が多くてなかなか走りにくい感じです。カッパを着てはいますが雨に濡れはじめると、急激に寒さに襲われはじめます。
寒い・・・
寒い・・・
早くも出発したことを後悔し始めていました。
道端の温度表示は外気温は3℃くらいを推移しています。

たまらず、豊前おこしかけの道の駅に避難しますが、もうすでに心が折れかけているわけであります。
屋根のあるベンチに腰掛け、dipのパンをかじり、自販機のコーンスープで体を温めます。
やはり食べ物をお腹に入れると、身体的にも精神的にもちょっと落ち着いた感じで、それまでの呆然としていたのがシャキッとすることができました。
「とにかく早く温泉に入りたい!!」
この一心で別府を目指す事にし、激しさを増した雨の中、再出発です。

日本縦断で日田に寄った以来の大分県入りです。
中津で唐揚げやら鳥天やらを食べたいという気持ちは出発前はかなりありましたが、もうこのようにぐしょ濡れでなんとか走り続ける精神力を維持している中では、もうどうでもよくなってしまいました。とにかく早く温泉へ・・・。
中津の市街地は通らずに、バイパスを通り抜け、宇佐へと向かいます。
この時点でかなり予定より遅れていて、そもそも別府まで行けるかどうか怪しい感じになってきました。ここ宇佐神宮も寄るといいとオススメされていましたが、止まってしまったらもう走り出せない気がして、宇佐神宮を横目にとにかく走り続けることにしました。

国東半島の入り口、豊後高田の町には「昭和の町」という魅力的な場所があるそうで、この交差点でずいぶん行くかどうしようか迷います・・・。
ただ国東半島に行ったら、一日かけて国東半島を進むことになります・・・しかも豊後高田には安い温泉宿があるかどうか知りません。別府には1000円ちょっとで泊まれる温泉はあることは教えてもらっています・・・。豊後高田に向かうことは諦め、とにかく別府へ別府へ。暗くなったとしても別府を目指そう!!

宇佐からは2つくらいの峠越え。
一つ目の峠を越えて地点で、陽が落ちて暗くなってしまいます。
片側一車線の細い道なのに、クルマは大渋滞!!どうやらバイパスが雪で通行止めになってしまい、こちらに一気に押しよせているようなのです。全く動く気配のないクルマの列を、大量の荷物を付けた自転車がごぼう抜きにしていきます。こういう時、自転車は便利なのですな。
この日、全国的に大雪で、関東地方ではとんでもないことになっていたようです。
勿論九州もその影響を受けて、ちょっと山の方に入ると凄い量の雪が降ったみたいなんですな。幸運にも、僕の走ったルートでは雪と出くわすことはありませんでした。やはりやまなみハイウェイのルートはどう考えても無しですな。
2つ目の峠を越えて、一気に下っていくと視界が一気開け、別府湾と別府の街の明かりが見えてきました。
時間はもう夜7時近く、早く温泉に入りたいところですが、まだ別府の町までは10キロ以上もある模様・・・見えてからがなかなか着かないもんなんですな。

街中に入ってからも、別府駅まではなかなか距離があり、やっとのことで別府タワーの場所まで来ました。

別府の町にこんな洒落たタワーがあるのは知りませんでした。アサヒビールの文字が光ります。

時刻はもう8時半。身体が完全に冷えきり早く温泉に浸かりたいのとお腹がぺこぺこでヘロヘロの状態です。
そして今晩のお宿、駅前高等温泉へ!!
ここもカレーさんに教えていただいた温泉で、低料金で宿泊することもできます。建物も大正チックでなかなか洒落ています。
個室も安いんですが、より安く宿泊できる「広間」をチョイス。大広間を使った相部屋プランです。暖房もついていて、しかも布団びきってのが嬉しいです。温泉にも何度も入ることが出来ますし、チェックイン後の外出も自由とのこと。駅前という立地も含めて素晴らしい温泉施設です。

とにかくチェックインして、温泉へドボン!!
さすが別府の温泉、身体の芯までしみわたります・・・(*´ω`*)ふへぇ

とりあえず、ラーメンをすすってから別府の町をぶらぶら歩いてみました。ただ、歩いてる途中で急激な眠気に襲われ、宿に戻ってとにかく眠ることにしました。朝風呂も入れると言います。ちょっと早起きして温泉に浸かるとしましょうか。
いつもそうですが、初日というのはきつくなることが多いのです。
多分、どれくらい行けるかの感覚が鈍っていることで無理な距離設定をしています所に原因があるのかもしれませんですが、今回の犯人は明らかに冷たい雨でした。
明日は佐賀関に寄ってみようと思います。
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どこか寂しい佐賀関~別府延岡激走150キロ|DAY2
2014.2.11 別府ー延岡

小倉を出発した東九州旅、その2日目です。
ここまでの記事はこちら↓
静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ
初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1

朝5時半ごろ起床。朝風呂に入ってから荷物をまとめて別府を出発。

夜のうちに雪が降ったのか、それとも昨日の昼間に降ったのか、別府のすぐ裏手の山は真っ白に化粧をしています。
オレンジ色の大分麦焼酎「二階堂」の看板が大分にいることを実感させます。
「一村一品大分県」というのは大分県の標語なんでしょうか、大分県に入ってからそこらじゅうでよく目にします。

西日本にはかなりの勢力を広げているファミレスの「ジョイフル」でモーニングを食べ、コーヒーで目を覚まします。ジョイフルは安い料金設定でお腹いっぱいになれる上、毎回もらえるドリンクバーチケットのお蔭で、低価格なドリンクバーでサイクリング途中の休憩にぴったりなのです。お腹もいっぱいになったところで、
さあ、別府湾を走る・・・

先の方向には大分市街が待ち構え、工場からは煙が上がっている・・・

振り返ると別府の町が僕を見送り、ところどころから温泉の湯気が上がっている・・・
別府から大分まではとても走りやすい海岸沿いの道路でした。早朝ランナーさんも何人か気持ちよさそうにジョギングしていて、僕を何度か追い抜いて行きました。ジョギングするには景色も良いし走り易そうな道です。
山側には日豊本線の電車が行き来し、静岡でいう所の由比あたりの雰囲気に似ているなぁと思ったりもしました。
シーサイドの道を抜けると、一気に都会の雰囲気、大分市街です。目を覚まし始めた大分市街は、完全に目を覚まして交通量が増える前に通り抜けたいところです。

都会は走りにくいですからね。
大分市からは国道10号を行けば、直接佐伯方面に抜けることが出来ますが、四国の佐田岬に九州で最も近づく佐賀関(さがのせき)に寄ってみることにしました。
単純に国道10号が面白くなさそうだったのと、臼杵(うすき)の町に寄ってみたかったというのがこの遠回りルート選択の理由です。一路、佐賀関に向けて東へ進路を取ります。しばらく行って大分市の市街地を抜けると、急激に交通量が減り、住宅地、そして海沿いの細くウネウネと曲がる道路に景色が変わっていきます。
走っているのは大分県大分市なのにこの道は「愛媛街道」で、目指すのが「佐賀関」と違う県名が付いているのは面白いですな。大分街道でもなければ、大分関でもないのですから。そんなことを思いながら、冷たい風の吹きすさぶシーサイドラインをひた走っていきます。

強い風のせいか、海は荒れ模様です。
ゴーゴーという風の音と波の音しかしません。

しばらく行くと小さな港町が出てきました。
大型船と赤と白の巨大な煙突のある工場が印象的です。

佐賀関の港町でした。
ここから更に国道を逸れて、岬の先端を目指します。

岬まではなかなかの山道で、アップダウンが続きます。

火葬場の横を抜けて、山を登りきると一気に視界が開け、眼下一面に海が広がります。クルマも滅多に来ることが無く、静寂に包まれています。晴れていれば、物凄い絶景であることは間違いありません。



ただ・・・曇りのせいか、この土地の持っている感情なのか、どこか寂しい雰囲気があたりに広がっていました。
冷たい風がほほをかすめていきます。
佐賀関の裏側は、急激に道幅が狭くなり・・・仕舞いにはガードレールすらなくなるスリル満点の道でした。
高い波が来ると道に思いっきりビシャーーンと来るわけであります。

まさに
「マジかよぉ・・・」
な道なのです。

街灯もないので、夜に来たら海にドボンは必至ですな。
こういう道がまだまだ残っている場所があるんですね。ある意味、ツーリングに貴重な道です。こんなにワクワクする道ってなかなか無いですから。

岬を一周して佐賀関の港町に戻ってきました。

関サバの産地といいますから食べずに通り過ぎるわけにはいきません。
「関の漁場」という漁協直営のお食事処で焼きサバ定食を頂きました。
2切れの焼きサバが出てきましたが、これがかなりの肉厚っぷり。一口ふくむと、サバの風味と旨み、そして関サバの特徴的な甘みが口いっぱいに広がります。なんて美味いサバなんでしょう!!正直、驚きました。醤油やかんきつをかけて食べるのも美味いんですが、やはり何も付けずに塩味だけの関サバがサバの味を楽しめる気がして一番素敵でした。

口の中に関サバの余韻を残しつつ、海岸沿いの道を進み、臼杵を目指します。

臼杵の町中に入り、川を渡ると醤油の匂いが立ち込めます。
醤油を作ってるフンドーキンが臼杵にはあるんですね。あの九州特有の甘い醤油、ぼくは大好きなのです。いつも九州に来たら必ず買って帰ります(笑)

とても雰囲気のある石畳の坂道を上ると、

武家屋敷やお寺の密集した地帯へと出ました。とっても素敵で古い街並みです。
臼杵はかつて城下町として栄えた町だそうで、道は物凄く入り組んでいて、方向感覚が分からなくなります。
しばらく臼杵の町並みを散策したのち、国道217号に復帰し、佐伯方面へと一つ峠越えをします。

峠の頂上にあった臼津トンネルは交通量こそ少ないものの、歩道もなくかなり怖いトンネルでした。

トンネルを抜けると、山の上は真っ白。
雨こそ降っていないものの、かなり厳しい寒さです。
この時期に旅に出たことをまたもや後悔し始めます。

蒼空が出始めたのが、せめてもの救いでしょうか・・・
津久見から佐伯までは、もう一つの峠越え。

佐伯の町を少し超えた地点で日没を迎えます・・・。
ここからは「宗太郎越え」と呼ばれる深い山中の峠越えとなります。
部分部分、街灯もない真っ暗な山道で、かなりの恐怖を覚えます。次の町、延岡まではまだかなりの距離があるようです。佐伯の町でストップしなかったことを後悔していました。なぜ、走り出してしまったのでしょう。
寒さで距離感とか思考能力とかがよく分からなくなっていたのかもしれません。
ただひたすらに、暗闇の山道を進んでいきます。
クルマもたまにしか通らず、心細い限りです。こんな所で死ぬのだけは御免ですな・・・。
もう気力も体力も限界に達し、もうだめだ・・・という所で、遠くに町明かりが見えてきました。
延岡の街です!
やった・・・!助かったぁ・・・。

なんとか、なんとか助かったみたいです。もうすぐ8時を回ります。またもやナイトライドになってしまいました。街もなければキャンプできそうな場所もないので、仕方がありませんでしたが・・・。
延岡の町には「チキン南蛮」や「延岡辛麺」、「あんかけ焼きそば」などなど魅力的な食が満載らしいのですが、なまった体にこの二日間の追い込みライドはかなり堪えたようで、指先まで溜まった疲労のせいで食べに出かける余力は残っていませんでした。
あとで測ってみたらこの日は150キロ以上も走っていたようです。

小倉を出発した東九州旅、その2日目です。
ここまでの記事はこちら↓
静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ
初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1

朝5時半ごろ起床。朝風呂に入ってから荷物をまとめて別府を出発。

夜のうちに雪が降ったのか、それとも昨日の昼間に降ったのか、別府のすぐ裏手の山は真っ白に化粧をしています。
オレンジ色の大分麦焼酎「二階堂」の看板が大分にいることを実感させます。
「一村一品大分県」というのは大分県の標語なんでしょうか、大分県に入ってからそこらじゅうでよく目にします。

西日本にはかなりの勢力を広げているファミレスの「ジョイフル」でモーニングを食べ、コーヒーで目を覚まします。ジョイフルは安い料金設定でお腹いっぱいになれる上、毎回もらえるドリンクバーチケットのお蔭で、低価格なドリンクバーでサイクリング途中の休憩にぴったりなのです。お腹もいっぱいになったところで、
さあ、別府湾を走る・・・

先の方向には大分市街が待ち構え、工場からは煙が上がっている・・・

振り返ると別府の町が僕を見送り、ところどころから温泉の湯気が上がっている・・・
別府から大分まではとても走りやすい海岸沿いの道路でした。早朝ランナーさんも何人か気持ちよさそうにジョギングしていて、僕を何度か追い抜いて行きました。ジョギングするには景色も良いし走り易そうな道です。
山側には日豊本線の電車が行き来し、静岡でいう所の由比あたりの雰囲気に似ているなぁと思ったりもしました。
シーサイドの道を抜けると、一気に都会の雰囲気、大分市街です。目を覚まし始めた大分市街は、完全に目を覚まして交通量が増える前に通り抜けたいところです。

都会は走りにくいですからね。
大分市からは国道10号を行けば、直接佐伯方面に抜けることが出来ますが、四国の佐田岬に九州で最も近づく佐賀関(さがのせき)に寄ってみることにしました。
単純に国道10号が面白くなさそうだったのと、臼杵(うすき)の町に寄ってみたかったというのがこの遠回りルート選択の理由です。一路、佐賀関に向けて東へ進路を取ります。しばらく行って大分市の市街地を抜けると、急激に交通量が減り、住宅地、そして海沿いの細くウネウネと曲がる道路に景色が変わっていきます。
走っているのは大分県大分市なのにこの道は「愛媛街道」で、目指すのが「佐賀関」と違う県名が付いているのは面白いですな。大分街道でもなければ、大分関でもないのですから。そんなことを思いながら、冷たい風の吹きすさぶシーサイドラインをひた走っていきます。

強い風のせいか、海は荒れ模様です。
ゴーゴーという風の音と波の音しかしません。

しばらく行くと小さな港町が出てきました。
大型船と赤と白の巨大な煙突のある工場が印象的です。

佐賀関の港町でした。
ここから更に国道を逸れて、岬の先端を目指します。

岬まではなかなかの山道で、アップダウンが続きます。

火葬場の横を抜けて、山を登りきると一気に視界が開け、眼下一面に海が広がります。クルマも滅多に来ることが無く、静寂に包まれています。晴れていれば、物凄い絶景であることは間違いありません。



ただ・・・曇りのせいか、この土地の持っている感情なのか、どこか寂しい雰囲気があたりに広がっていました。
冷たい風がほほをかすめていきます。
佐賀関の裏側は、急激に道幅が狭くなり・・・仕舞いにはガードレールすらなくなるスリル満点の道でした。
高い波が来ると道に思いっきりビシャーーンと来るわけであります。

まさに
「マジかよぉ・・・」
な道なのです。

街灯もないので、夜に来たら海にドボンは必至ですな。
こういう道がまだまだ残っている場所があるんですね。ある意味、ツーリングに貴重な道です。こんなにワクワクする道ってなかなか無いですから。

岬を一周して佐賀関の港町に戻ってきました。

関サバの産地といいますから食べずに通り過ぎるわけにはいきません。
「関の漁場」という漁協直営のお食事処で焼きサバ定食を頂きました。
2切れの焼きサバが出てきましたが、これがかなりの肉厚っぷり。一口ふくむと、サバの風味と旨み、そして関サバの特徴的な甘みが口いっぱいに広がります。なんて美味いサバなんでしょう!!正直、驚きました。醤油やかんきつをかけて食べるのも美味いんですが、やはり何も付けずに塩味だけの関サバがサバの味を楽しめる気がして一番素敵でした。

口の中に関サバの余韻を残しつつ、海岸沿いの道を進み、臼杵を目指します。

臼杵の町中に入り、川を渡ると醤油の匂いが立ち込めます。
醤油を作ってるフンドーキンが臼杵にはあるんですね。あの九州特有の甘い醤油、ぼくは大好きなのです。いつも九州に来たら必ず買って帰ります(笑)

とても雰囲気のある石畳の坂道を上ると、

武家屋敷やお寺の密集した地帯へと出ました。とっても素敵で古い街並みです。
臼杵はかつて城下町として栄えた町だそうで、道は物凄く入り組んでいて、方向感覚が分からなくなります。
しばらく臼杵の町並みを散策したのち、国道217号に復帰し、佐伯方面へと一つ峠越えをします。

峠の頂上にあった臼津トンネルは交通量こそ少ないものの、歩道もなくかなり怖いトンネルでした。

トンネルを抜けると、山の上は真っ白。
雨こそ降っていないものの、かなり厳しい寒さです。
この時期に旅に出たことをまたもや後悔し始めます。

蒼空が出始めたのが、せめてもの救いでしょうか・・・
津久見から佐伯までは、もう一つの峠越え。

佐伯の町を少し超えた地点で日没を迎えます・・・。
ここからは「宗太郎越え」と呼ばれる深い山中の峠越えとなります。
部分部分、街灯もない真っ暗な山道で、かなりの恐怖を覚えます。次の町、延岡まではまだかなりの距離があるようです。佐伯の町でストップしなかったことを後悔していました。なぜ、走り出してしまったのでしょう。
寒さで距離感とか思考能力とかがよく分からなくなっていたのかもしれません。
ただひたすらに、暗闇の山道を進んでいきます。
クルマもたまにしか通らず、心細い限りです。こんな所で死ぬのだけは御免ですな・・・。
もう気力も体力も限界に達し、もうだめだ・・・という所で、遠くに町明かりが見えてきました。
延岡の街です!
やった・・・!助かったぁ・・・。

なんとか、なんとか助かったみたいです。もうすぐ8時を回ります。またもやナイトライドになってしまいました。街もなければキャンプできそうな場所もないので、仕方がありませんでしたが・・・。
延岡の町には「チキン南蛮」や「延岡辛麺」、「あんかけ焼きそば」などなど魅力的な食が満載らしいのですが、なまった体にこの二日間の追い込みライドはかなり堪えたようで、指先まで溜まった疲労のせいで食べに出かける余力は残っていませんでした。
あとで測ってみたらこの日は150キロ以上も走っていたようです。
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クルスの海…願いが叶うという宮崎の十字海|DAY3
2014.2.12 延岡ー宮崎

小倉を出発した東九州旅、その3日目です。
ここまでの記事はこちら↓
静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ
初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1
どこか寂しい佐賀関~別府延岡激走150キロ|DAY2

待ちに待った晴れ予報!気温もそれほど下がらないという絶好のサイクリング日和がついに!!
実は宮崎県には初訪問、今回の旅で走るのを楽しみにしていた県であります。

早朝の宮崎県延岡市。
まだ町は目覚める直前といった感じで、クルマも歩いている人もまばら。気温が上がるとはいっても、この時間帯の空気はひんやり冷たく、足先や手先などはなかなか寒いと感じます。
まずは中心街のほど近くに位置する「延岡城」に登ってみることにしました。延岡城は江戸時代に高橋元種によって築かれたお城で、今は石垣が残るのみとなっています。立派な石垣です。

城内は誰もいなく、独特の空気感に包まれています。
北大手門に自転車を停め、歩いて階段を登ります。平野部にあるちいさな丘陵に城が築かれているため、ぐるっと階段で登っていかなくては本丸に辿り着かないのです。いわゆる「平山城」です。


延岡城の石垣は
「千人殺しの石垣」
という強烈なインパクトの異名があるそうで、下の石垣の一つをポンと外すと一気に石垣が崩れ、千人は殺せるシステムになっているとか・・・。うむむ。
さすがに千人は殺せないだろ・・・だけど、これが一気に崩れてきたらさすがに逃げられないなぁ・・・とか思いながら階段を登っていきます。
本丸に辿り着くとパッと視界が開け、まだ眠りから覚めたばかりの延岡の街並みの風景が目に飛び込んできました。

一本、真っ直ぐにシュッと延びる巨大な紅白煙突と、その周囲に立ち込める工場の煙が印象的な風景・・・
市街地の半分以上が工場なんじゃないかと思うくらいの「THE工業都市」で、その工場のほとんどは旭化成関連の工場だそうです。戦前、戦後あたりはもっと巨大な工業都市だったとか。犬の散歩に来ていたおっちゃんが教えてくれました。
しばらく延岡の朝焼けの風景に目を奪われていました。
延岡城を後にし、延岡市街の旭化成工場を横目に、街なかを走っていきました。
ちょうど出社ラッシュの時間らしく、次々と工場の中に人が入っていきます・・・。
延岡のいつもと変わらない一日の始まりを目の当たりにして、僕だけが非日常の全く違う世界にいるような気がしました。孤独というか、なにか寂しさのようなものを感じました。僕は旅をしているのです。

僕は逃げるように延岡の工業都市を抜け、国道10号線に再合流して日向市へと入っていきました。

今日、僕が目指そうとしていたのは「クルスの海」と呼ばれる場所。
海に十字架が浮かぶという何とも神聖っぽい場所らしいのです。クルスとはたぶんクロスの事でしょう。恋人岬的な「願いが叶う」とかいう後付けの触れ込みなどそんなのはどうでもいいのですが、ここからの景色はとても素晴らしいとのこと。奇岩地帯とかそういうのは大好物なので、ぜひ見てみたいものです!
クルスの海は「日向岬」にあるとのこと。
とりあえず日向岬を目指す事にしました。

日向岬へと向かう交差点に到着!!
青看板にもしっかり「願いが叶う」のフレーズが。ふーーん、ここを曲がればいいのですな。
曲がるとすぐに、巨大な化学工場地帯へと突入。化学工場特有のなかなかキツイ臭いがぷーーんと辺りに立ち込めています。巨大トラックも行き来しており、道路はこれでもかというほど広い幅です。
臭いぷーーんの工場地帯を通り抜けると、急に景色は静かな漁村の風景に・・・。

いやはや凄いギャップです。

おお!!これは!!!
「細島験潮場」発見であります!!!。
道端にちょこんと何気なしにある建物ですが・・・1892(明治25)年に設置された現存する最古の験潮場という大変貴重なものなのです。星マークは日本陸軍の徽章ですぞ。これも見逃せません。
あ、ちなみにこの験潮場は「現役」です。
100年以上海面の上下を測定し続けているのですな。
敬意を込めて一礼してからその場を去りました。

漁村を越えると、あるのは道と海のみ。

看板の指示に従い、日向岬の先端にある「馬ケ背」という場所へ向かいます。

南国ムードのアップダウンの続く道をひいこら登ると、駐車場に到着。

駐車場からは、歩いて岬へと向かうようです。
とても歓迎されています(笑)

緑のトンネルを歩いて、まずは細島灯台へ!!!

真っ白な灯台が、青い空に映えます。

灯台の展望所からは一面の海も。
灯台から更に岬の先端方向へ行くと例の「馬ケ背」という場所に!!
本当に馬の背中みたいに、道の両サイドが断崖絶壁になっている恐怖ポイントでした・・・。なんでも断崖絶壁は海面から70mほどの高さだとか・・・( ;∀;)

うひょーー・・・とんでもない断崖絶壁です。
写真では・・・なかなか・・・伝わりにくいかと・・・思いますが・・・高い。

ただ・・・素晴らしい柱状節理なのです。
「九州の東尋坊」の異名も持つとかで、なかなか見ごたえのある奇岩地帯であります。
柱状節理っちゅうのは、マグマが柱状に固まったもので、アツアツのマグマが均等に冷えて固まっていくとこのように人工的にも見える六角柱の柱が出来るのです。伊豆半島や兵庫の玄武洞、東尋坊などなど、柱状節理の名所は日本各地にありますが、ここもなかなかの規模の美しい節理でした。

更に先に進むと、海に飛び出した展望台が・・・。
これもなかなか怖い所にあります。
室蘭のチキウ岬同様、地球の丸さが実感できるとの触れ込みです。
海に飛び出した大パノラマの展望所なんですが、もちろん周りに遮るものが何もないので台風張りの強風が吹きすさんでいました。すっ飛ばされないように、ささっと先端まで行って写真を撮って、地球の丸さ?を体感して戻ってきました。(まあ、実際には展望台くらいの高さからじゃぁ、地球が丸いことによる水平線の曲がり具合なんて見ることが出来ないんですけどね(笑))飛行機に乗るか、宇宙空間に飛び出せば水平線は丸みを帯びてくることでしょう。
それと遠くに船が見えていますがどれくらい遠くにあの船は浮かんでいるんでしょう??
ちなみに計算してみたら、目の前に見えている水平線までの距離はせいぜい11kmほどなんですな~(岬の上に立った時の目の高さを10mとして計算)。意外に近くしか見えてないんですね。ニャ~。

駐車場に戻ってきました。
・・・それにしても観光客の姿は皆無・・・(;・∀・)居るのは野良猫くらいです。

南国チック。
南国チック。
南国チックなムードは満点なんですが、いかんせんアップダウンが辛いのです。ひいこら登ってはぐーーーんと下り、また登り・・・の繰り返し。正直、その瞬間は来なければ良かったと後悔しています。

なんとか、クルスの海の展望台に到着!!
鐘を鳴らせば願いが叶うとかそういうものでしょうかね。まったく、何の根拠があって・・・マヤカシもいいところですな・・・いやはや
カーーン、カーーン、カーーン。
(↑とりあえず鳴らしてみる)

「明日も晴れますように」
(↑とりあえずお願いもしてみる)

クルスの海!!
これで明日も晴れることが確約されましたな。ふふふ(´_ゝ`)

日向の道の駅で日向夏を買い、
旭日旗たなびく日本海軍発祥の地「美々津」の古い街並みの中を走り抜けます。




一路、宮崎市を目指して南下していきます。

旧リニアモーターカー実験線は太陽光発電所になっていました。


都農のキャベツ畑は収穫の真っ最中。

宮崎市街に近づくにつれ交通量や行き来する人が増え、走りにくさ増大であります。
大都会へ近づいているという気配が漂ってきます。


日が暮れる前に宮崎市街へ到着。
ヤシの木の街路樹が印象的です。

宮崎市ではサイクリスト&ジョガーのこーじさんにお会いすることが出来、宮崎名物の地鶏とチキン南蛮を頂きました。旅の話や宮崎の話、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。日南海岸国道448号の景色がオススメと教えてももらいました。走るのが楽しみですな。

チキン南蛮っちゅうこのちょっと甘酸っぱい味付けとタルタルソースの組み合わせはなんとも絶妙ですな。これははまってしまいます。宮崎の肉の美味さは特筆すべきものが在ります。
さすが畜産王国、宮崎!!

延岡城に日向岬のクルスの海、美々津の街並み、都農の田園風景にリニアモーターカー実験線、そしてチキン南蛮。宮崎の見所が次から次へと繰り出され、大満足のサイクリングとなりました。
明日からはいよいよ日南海岸に突入。クルスの海でお願いしましたから、天気もさぞ良いことでしょう。日南海岸の絶景の数々が見られるはずであります。

小倉を出発した東九州旅、その3日目です。
ここまでの記事はこちら↓
静岡から北九州へ輪行、dipへ集合|プロローグ
初日からの寒雨夜行便~小倉別府100キロ|DAY1
どこか寂しい佐賀関~別府延岡激走150キロ|DAY2

待ちに待った晴れ予報!気温もそれほど下がらないという絶好のサイクリング日和がついに!!
実は宮崎県には初訪問、今回の旅で走るのを楽しみにしていた県であります。

早朝の宮崎県延岡市。
まだ町は目覚める直前といった感じで、クルマも歩いている人もまばら。気温が上がるとはいっても、この時間帯の空気はひんやり冷たく、足先や手先などはなかなか寒いと感じます。
まずは中心街のほど近くに位置する「延岡城」に登ってみることにしました。延岡城は江戸時代に高橋元種によって築かれたお城で、今は石垣が残るのみとなっています。立派な石垣です。

城内は誰もいなく、独特の空気感に包まれています。
北大手門に自転車を停め、歩いて階段を登ります。平野部にあるちいさな丘陵に城が築かれているため、ぐるっと階段で登っていかなくては本丸に辿り着かないのです。いわゆる「平山城」です。


延岡城の石垣は
「千人殺しの石垣」
という強烈なインパクトの異名があるそうで、下の石垣の一つをポンと外すと一気に石垣が崩れ、千人は殺せるシステムになっているとか・・・。うむむ。
さすがに千人は殺せないだろ・・・だけど、これが一気に崩れてきたらさすがに逃げられないなぁ・・・とか思いながら階段を登っていきます。
本丸に辿り着くとパッと視界が開け、まだ眠りから覚めたばかりの延岡の街並みの風景が目に飛び込んできました。

一本、真っ直ぐにシュッと延びる巨大な紅白煙突と、その周囲に立ち込める工場の煙が印象的な風景・・・
市街地の半分以上が工場なんじゃないかと思うくらいの「THE工業都市」で、その工場のほとんどは旭化成関連の工場だそうです。戦前、戦後あたりはもっと巨大な工業都市だったとか。犬の散歩に来ていたおっちゃんが教えてくれました。
しばらく延岡の朝焼けの風景に目を奪われていました。
延岡城を後にし、延岡市街の旭化成工場を横目に、街なかを走っていきました。
ちょうど出社ラッシュの時間らしく、次々と工場の中に人が入っていきます・・・。
延岡のいつもと変わらない一日の始まりを目の当たりにして、僕だけが非日常の全く違う世界にいるような気がしました。孤独というか、なにか寂しさのようなものを感じました。僕は旅をしているのです。

僕は逃げるように延岡の工業都市を抜け、国道10号線に再合流して日向市へと入っていきました。

今日、僕が目指そうとしていたのは「クルスの海」と呼ばれる場所。
海に十字架が浮かぶという何とも神聖っぽい場所らしいのです。クルスとはたぶんクロスの事でしょう。恋人岬的な「願いが叶う」とかいう後付けの触れ込みなどそんなのはどうでもいいのですが、ここからの景色はとても素晴らしいとのこと。奇岩地帯とかそういうのは大好物なので、ぜひ見てみたいものです!
クルスの海は「日向岬」にあるとのこと。
とりあえず日向岬を目指す事にしました。

日向岬へと向かう交差点に到着!!
青看板にもしっかり「願いが叶う」のフレーズが。ふーーん、ここを曲がればいいのですな。
曲がるとすぐに、巨大な化学工場地帯へと突入。化学工場特有のなかなかキツイ臭いがぷーーんと辺りに立ち込めています。巨大トラックも行き来しており、道路はこれでもかというほど広い幅です。
臭いぷーーんの工場地帯を通り抜けると、急に景色は静かな漁村の風景に・・・。

いやはや凄いギャップです。

おお!!これは!!!
「細島験潮場」発見であります!!!。
道端にちょこんと何気なしにある建物ですが・・・1892(明治25)年に設置された現存する最古の験潮場という大変貴重なものなのです。星マークは日本陸軍の徽章ですぞ。これも見逃せません。
あ、ちなみにこの験潮場は「現役」です。
100年以上海面の上下を測定し続けているのですな。
敬意を込めて一礼してからその場を去りました。

漁村を越えると、あるのは道と海のみ。

看板の指示に従い、日向岬の先端にある「馬ケ背」という場所へ向かいます。

南国ムードのアップダウンの続く道をひいこら登ると、駐車場に到着。

駐車場からは、歩いて岬へと向かうようです。
とても歓迎されています(笑)

緑のトンネルを歩いて、まずは細島灯台へ!!!

真っ白な灯台が、青い空に映えます。

灯台の展望所からは一面の海も。
灯台から更に岬の先端方向へ行くと例の「馬ケ背」という場所に!!
本当に馬の背中みたいに、道の両サイドが断崖絶壁になっている恐怖ポイントでした・・・。なんでも断崖絶壁は海面から70mほどの高さだとか・・・( ;∀;)

うひょーー・・・とんでもない断崖絶壁です。
写真では・・・なかなか・・・伝わりにくいかと・・・思いますが・・・高い。

ただ・・・素晴らしい柱状節理なのです。
「九州の東尋坊」の異名も持つとかで、なかなか見ごたえのある奇岩地帯であります。
柱状節理っちゅうのは、マグマが柱状に固まったもので、アツアツのマグマが均等に冷えて固まっていくとこのように人工的にも見える六角柱の柱が出来るのです。伊豆半島や兵庫の玄武洞、東尋坊などなど、柱状節理の名所は日本各地にありますが、ここもなかなかの規模の美しい節理でした。

更に先に進むと、海に飛び出した展望台が・・・。
これもなかなか怖い所にあります。
室蘭のチキウ岬同様、地球の丸さが実感できるとの触れ込みです。
海に飛び出した大パノラマの展望所なんですが、もちろん周りに遮るものが何もないので台風張りの強風が吹きすさんでいました。すっ飛ばされないように、ささっと先端まで行って写真を撮って、地球の丸さ?を体感して戻ってきました。(まあ、実際には展望台くらいの高さからじゃぁ、地球が丸いことによる水平線の曲がり具合なんて見ることが出来ないんですけどね(笑))飛行機に乗るか、宇宙空間に飛び出せば水平線は丸みを帯びてくることでしょう。
それと遠くに船が見えていますがどれくらい遠くにあの船は浮かんでいるんでしょう??
ちなみに計算してみたら、目の前に見えている水平線までの距離はせいぜい11kmほどなんですな~(岬の上に立った時の目の高さを10mとして計算)。意外に近くしか見えてないんですね。ニャ~。

駐車場に戻ってきました。
・・・それにしても観光客の姿は皆無・・・(;・∀・)居るのは野良猫くらいです。

南国チック。
南国チック。
南国チックなムードは満点なんですが、いかんせんアップダウンが辛いのです。ひいこら登ってはぐーーーんと下り、また登り・・・の繰り返し。正直、その瞬間は来なければ良かったと後悔しています。

なんとか、クルスの海の展望台に到着!!
鐘を鳴らせば願いが叶うとかそういうものでしょうかね。まったく、何の根拠があって・・・マヤカシもいいところですな・・・いやはや
カーーン、カーーン、カーーン。
(↑とりあえず鳴らしてみる)

「明日も晴れますように」
(↑とりあえずお願いもしてみる)

クルスの海!!
これで明日も晴れることが確約されましたな。ふふふ(´_ゝ`)

日向の道の駅で日向夏を買い、
旭日旗たなびく日本海軍発祥の地「美々津」の古い街並みの中を走り抜けます。




一路、宮崎市を目指して南下していきます。

旧リニアモーターカー実験線は太陽光発電所になっていました。


都農のキャベツ畑は収穫の真っ最中。

宮崎市街に近づくにつれ交通量や行き来する人が増え、走りにくさ増大であります。
大都会へ近づいているという気配が漂ってきます。


日が暮れる前に宮崎市街へ到着。
ヤシの木の街路樹が印象的です。

宮崎市ではサイクリスト&ジョガーのこーじさんにお会いすることが出来、宮崎名物の地鶏とチキン南蛮を頂きました。旅の話や宮崎の話、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。日南海岸国道448号の景色がオススメと教えてももらいました。走るのが楽しみですな。

チキン南蛮っちゅうこのちょっと甘酸っぱい味付けとタルタルソースの組み合わせはなんとも絶妙ですな。これははまってしまいます。宮崎の肉の美味さは特筆すべきものが在ります。
さすが畜産王国、宮崎!!

延岡城に日向岬のクルスの海、美々津の街並み、都農の田園風景にリニアモーターカー実験線、そしてチキン南蛮。宮崎の見所が次から次へと繰り出され、大満足のサイクリングとなりました。
明日からはいよいよ日南海岸に突入。クルスの海でお願いしましたから、天気もさぞ良いことでしょう。日南海岸の絶景の数々が見られるはずであります。