「銀輪記」 自転車旅の記憶!!
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キューブリック監督「2001年宇宙の旅」(1968)をみて

2001 A Space Odyssey
スタンリー・キューブリック監督1968年公開の映画「2001年宇宙の旅」を鑑賞。今宵、シュトラウスを聴いていたのはこれに因ります。

2001年宇宙の旅

 鑑賞と言っても、1回見ただけでは到底理解などできず(特に木星到着後の展開)とりあえず3回繰り返してみました……が、

 「もしも人間より知能の遥かに低い蟻をつまみあげ、どこかに放り投げたら蟻にとっては何が起こったか理解できないであろう。すなわち、人間より遥かに知能の高い生命体が何を考えているかは我々人間には理解できないのだ」というキューブリックの言葉通り、敢えてナレーションを全カットし、かつ難解な表現で観る者を混乱の渦に巻き込む手法には、僕も見事にはめられた訳です。


(以下、ネタバレも含みます)



 仕方がないので、アーサー・C・クラークの小説「2001年宇宙の旅」を読むことにしました。「2001年」はクラークとキューブリックがブレインストーミングして共同でアイデアをまとめたストーリーだと言いますから、この小説にヒントがあるはず。
 やはり、小説を読むと映画では一切説明のないのに最も重要である「遥かに高度な知を有する地球外生命体の存在」や「モノリスの意味」、「スター・チャイルドとは」といった要素が明らかとなり、ちょっとスッキリしました。なるほど人類の進化というのは遥かに知能の高い地球外知性体による実験に過ぎなかったということなんですね。モノリスはその知性体の単なる道具だったのですね。木星到着後の展開もなんとなく分かってきました。でも、まだ例えるなら辞書で言葉の意味をひいてスッキリしたようなもので、全体像がぼんやり分かってきたものの、引っかかる部分が多分にあるわけです。


 もちろん超有名作品で、哲学的な作品なので解説は山ほどあるわけです。今度はそこを当たってみました。山ほどあるにはあるのですが、多くは小説版をなぞった解説ばかり…
 そんななかでハヤカワ文庫『決定版2001年宇宙の旅』の訳者・伊藤典夫氏があとがきで記述している「白・黒・赤」の色彩を基にした分析は特に興味深いものでした。無機質なモノあるいは道具の色である白、命を表す赤、万物を生み出すものとしての黒。この三色がキューブリックによって意図されていた表現だったとは気づきませんでした。≫決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF) Amazon.co.jp
 そしてもう一つ、『「2001年宇宙の旅」の真相』と題された倉田わたる氏の解釈は僕がずっと引っかかっていた謎に一つの導きを与えてくれました。ずっと引っかかっていた謎というのは、ハルの反乱の場面
 一つは「ミスを犯すのは常に人間で,これは人間の操作ミスだ」というハルの言葉。ぼくにはミスを犯したハルの単なる言い訳には聞こえなかったのです。裏があるような気がしました。要するにハルはミスしていなかったのではないか、という疑惑。
 もう一つは船外活動をしていたプール副船長がハルによる攻撃を受け、宇宙空間へ飛ばされてしまうのですが、それを見たボーマン船長の反応と行動があまりに淡々としていて違和感があったのです。常人なら「Oh, my god!」の一言でも発するであろうものなのに…。
 これらの疑問を倉田わたる氏の解釈は可能性を示してくれました。ハルの反乱と、プール副船長の死、ハルの死はボーマン船長の策略によるものであり、視聴者にも分からない完全犯罪の殺人事件であったということ。謎が一気に紐解けて、冒頭のヒトザルが他の群れの頭を骨で叩き殺す場面もこれで納得がいきます。人類最初の殺人事件と、人類最後の殺人事件を描くことで、神ともいえる知的生命体の(人類の時間感覚からすると)途方もなく長い時間をかけた実験と優秀な個体のサンプリングの様子を表現したストーリーだと、僕の中でようやくある程度の納得が出来ました…。これは僕だけで考えていたら一生かかっても辿り着けなかったでしょうね。≫倉田わたる『「2001年宇宙の旅」の真相』


 もしアーサー・C・クラークがこの小説を書かず、この映画だけポンと提示されてたらこりゃあ誰も理解できませんな。いやはやキューブリック、こちらへの丸投げが過ぎる。
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