「銀輪記」 自転車旅の記憶!!
~ただただ遠くへ行きたい雨男とクマの旅路~
 
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「旅人くん」作.永島慎二 (インタナル出版社:1975)

旅人くん 永島慎二

ぼくは、いつでも旅を
している。 一人でだ。
だから名前は旅人くん。
ぼくはどうした訳か、
生れた時から旅を
していると信じているんだ
だから けっこう楽しいんだ
これからも、いつだって、
ぼくは一人で歩いている。どこをって?
君の心の中をさ……
「旅人くん」より 作.永島慎二
インタナル出版社:1975


古本屋で出会った一冊の大判の漫画本。

永島慎二著「旅人くん」

一旦は買わずに家へと帰ったものの、ほのぼのとした感じの旅人のキャラクターが頭から離れず、もう一度古本屋へ向かい、購入して帰ってきた。ビニールで包装されていたから中がどんな感じなのか、どんなストーリーなのかは全く知らずに買ってきた。表紙だけみた段階で強烈に引き込まれてしまったのだ。


縦が20㎝、横が30㎝もある大判の漫画本。一見すると絵本のようでもある。

開いてみると最初の数ページは、まさに絵本と言った感じで、カラーの絵が一ページ丸々使って掲載されている。その風景の中を右から左へと「旅人くん」が歩いている。

漫画は一ページに均等に4×4の16コマが振り分けられていて、「旅人くん」がズタ袋をぶら下げた木の枝を肩に持ちながら、ひたすら歩き続けている。道端の様々なものを見つめては独りごとをブツブツと呟きながら歩き続ける。話は春夏秋冬の4つに大きく分かれていて、季節が進んでいく。ひたすら歩く旅人くんは、歩いているときだけなぜか常に少し宙に浮いている。

(雪の中、旅人くんは歩き続ける)

「春とはいえまだ寒いや」

(雪の中から春の芽が出している)

「あ!」
「おどろいたなあ……」
「それにしても君達まだ早すぎない……?」
「ネエ」


(雪は降りつづける)

「……………」

「おい雪!あんまり大きな顔するんじゃないぞ…もうとっくに春なんだから…」


(雪の間に草が生えている)

「やあおはよう…」
「君達の時代はもう目の前さ……ガンバレ!」


(鶯が飛んできてホーホケキョッと鳴く)

「まさに無の…きょうちだネ」

「…太陽に…」
「花に…」
「すがすがしい健康と…」
「この香り…」
「春のニオイさ…」
「これ以上の何がほしいというんだい!」
「君は?」
「……?」
春の詩 より
「旅人くん」
作.永島慎二


全体としてほのぼの雰囲気の中で、このつぶやきが妙に詩的で純粋で、どこか寂しさを感じるものだったりするのだ…。

旅人くん 永島慎二
↑裏表紙

ぼくは永島慎二さんという漫画家を知らなかったけど、手塚治虫のアシスタントから始まってさいとうプロダクションでも活躍された劇画の漫画家さんだったらしい。2005年に亡くなられている。この旅人くんは、そんな永島さんが長く続けてきた他の漫画の仕事を全て断ち切って、1972~73年の間に描き続けていた作品のよう。「旅人くんだけを描いて生きていきたい・・・」と本の中に書いている。


なんで旅をしているのか

どこへ向かっているのか


「旅人くん」


なんだか宝物と出会った気がする。
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2015年からしまなみに移住。

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