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「銀輪記」~自転車旅行の記憶~
 

day37 福島(前編)

2012 3 21

栃木県那須塩原

今日から福島県に入る。




正直な所、今回の旅で福島県を通過するべきかしないべきか…相当悩んだことを告白します。



震災から一年、この時期に東北を走る意味…ずいぶん考えました。一年たった現状をこの目で見て、感じて…。福島を走ることで、自分にとって、そして福島の方々にとってプラスになることがあるのだろうか…。

福島を走ることには、親も心配していた…。僕も心配だった。放射能という不確実性の見えない恐怖…政府の発表もどこまで本当なのか、何をもって安全と考えればいいのか…。事故が起きた時点で、安全などそんな言葉は存在しないのではないか…。

正直な所、昨晩の時点で、親の考えに従い、白河から白石まで輪行で移動しようと考えていた。これ以上親に心配かけれないということが一番大きかった。

一度はそう決め、布団に入った。

でもまた頭に考えがグルグル回る…本当にそれでいいのか…。

他力本願の自分は、信頼する方に頼ろうかとも試みたが、やはり自分の意志で決めなくてはいけないことだと気づく…




朝まで考え、結論を出した。

親に電話し、走っていくことを伝えた。
「ごめんなさい」
と。

電話の最後に
「あんたの人生だから…。」


僕は、荷物をまとめ、走り出す準備をはじめた。
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テーマ : 自転車旅行
ジャンル : 旅行

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No title

自分もこの夏日本縦断をランニングしますが、北海道からオホーツク海と太平洋に沿って南下する予定です。

日本のどこにいようと、既にこの国は何らかのリスクを背負ってしまっていると思うのです。

自分だけは大丈夫…という考えは持っていません。

むしろそんな中で被災地の人と同じ立場にいる…という意味で自分も福島を訪ねようと思います。

死ぬことを恐れているのではありません。

むしろ自分がエゴイスティックな生き方をすることが情けなく許されない気持ちになるのです。

今この時代に生きて生かされているということは、いつどこでこの命が終わるか分からないということ。

来るべきその時のために、今を精一杯生きるのがベストなのではないかと思っています。

先ほど仙台市であなたの後ろを走ってました^^ もうすぐですね、頑張って下さい!!

Re:

そうですか!!(´▽`)
いや~訪問、コメントありがとうございます!!
あと少し頑張ります!

ようこそ、銀輪記へ

手にした一台の自転車は、思いがけず遠くへと私を連れていき、生活へと染み込み、ついに。

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