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「銀輪記」~自転車旅行の記憶~

VIVAコットンバーテープ、ヘンプ巻き、ウレタンニス仕上げ

サトシさんから譲り受けたShimano DURA ACEのブレーキレバー。



耐水ペーパーとピカールで時間をかけて磨きあげてピカピカにしたので、バーテープ交換&ブレーキレバー装着!!完璧にピカピカにするにはエライ時間がかかりましたよ。



ブレーキレバーのラバーは、現行品のダイアコンペのものを代用(DIA-COMPEブランケットカバー204.7)。
なかなか入りにくかったですが、ムリくり入れました。

ダイアコンペ製品と微妙に形が違うんですな。

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バーテープは初めてVIVAのコットンバーテープを!

コットンバーテープを使うことで、かなり細身に仕上がります。

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バーテープの巻終わりには、ビニールテープを使うことが多いですが、「ヘンプ巻き」と呼ばれる留め方で留めてみました。要するに麻の紐でくるくる巻いて仕上げるわけですな。ランドナー系の人に人気の留め方らしいです。

このページを参考にさせて頂きました↓
図解! これならわかる“ヘンプ巻き” | `Velo`Style
http://velo.way-nifty.com/velo/2004/10/_.html

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ニスで仕上げました(´▽`)

ニス仕上げすることで、コットンバーテープの耐水性、耐候性が圧倒的に向上しますし、色味がいい感じになります。

高級感を出すためにシェラックニスを使うことが多いみたいですが、今回はホームセンターに置いてなかったのと、耐久性を考えてウレタン系のニスにしました。

あんまり塗りすぎるとグリップ感が悪くなるので、厚くならないように気をつけて塗ります。マスキングテープも使ってみました。

一回目は、とにかく染み込ませる感じ。ヘンプの部分も塗っていきます。

乾かしてから二回目の塗り込み。

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なかなかいい感じに仕上がりました。

滋賀、石山寺の雨と赤

降り続ける雨のなかどこへ行く宛もなく閉口していたところ、ふと、石山という寺の名を思い出し、名を思い出しただけで何が有名な寺なのかも分からぬままに赴く。本堂の先は人も疎らで、今秋はいまいちと言われる紅葉も濡れて濃く暗い色合いを落とし、石山の名の由来と思われる珪灰岩は雨水に浸食される。






歌~戸崎フェリーを使って横島・田島の内海町をサイクリング|第4話

島キャンプツーリング第4話

第1話 第2話 第3話


午後から雨の予報だったので、一日動かずにいようかとも思っていたが、思いの外雨が遅れているらしく、夕方から雨が降る予報へと変わっていることに気が付いた。じっとしているのも、悪くはない。ただ、どこか走りに行きたいところが出来れば、走りに行こう。

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とりあえず、尾道から向島へ渡船で渡った。考えてみれば、向島というこの島。今治から最も離れていることもあって、いつも通過するだけの島になっていた。島の全体像が僕のなかではぼやっとしている島だった。ちょっと散策してみようと思った。

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小さな船をつくる小さな造船所が並んでいるところがあった。船こそ小さいものの、かなり近い場所で作業を見ることができた。これはおもしろい。意外と、路地も入り組んでおり、切り通しや丘などもたのしめた。向島もなかなかいい。

そういえば、向島から沼隈半島方面へフェリーが出ているということを聞いたことがあったのを思い出した。しまなみ海道を渡ってから鞆の浦経由で福山へ抜けることを考えていた人が使おうとしていたフェリーだ。たしか、「歌」とかいう変わった地名の港だった気がする。なんとなく、そちらの方面を走っていると「歌港はこちら」の看板を発見。看板に従っていくと、ここに本当に港があるのかと疑いたくなるような田舎道へと誘導され、畑が広がる一角にポツリとフェリー乗り場が現れた。ここか。

キップ売り場とかいくらかかるとかも分からずに、乗り場まで行くと、船の上から船長が手招きしている。とにかく乗れということらしい。その通りに乗ると、乗った瞬間にフェリーが動き出した。乗客は僕だけ。どうやら「時刻表」というものがないらしい。人が来たら乗せて出港。確かに反対側の戸崎港もすぐそこで、こちらからも見える距離である。

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あとから、知ったのだが、戸崎側には船を呼ぶための信号?ボタン?があるらしく、それで渡りたい意思表示をすると船が来てくれるというものらしい。ある意味、便利で無駄がないのかもしれないシステムが、なかなかおもしろかった。

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紫色というか、えんじ色のユニフォームが印象的な常石造船のある常石という町を通り抜けた。歩いている人のほとんどが、そのえんじ色の作業服。突如現れたファミリーマートも作業員の人しかいないような場所だった。大きな造船所だった。

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内海大橋という橋があることは知っていたし、年末に鞆の浦まで走った時に見かけてはいた。調べてみると、「田島」「横島」という2つの島、内海町というその町に繋がっている橋だった。何があるか分からないけれど、行ってみたいと思った。近くの「百島」という島も気になったものの、船で行くしか手段がなく、雨が降ってくる前に帰りたい僕には、「こっちは今度にしよう」という気にさせた。

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内海大橋までは、ガツンと坂道をのぼった。橋自体は細身で結構怖い。途中、天井がフルオープンになるのもなんとも頼りない。高所が得意でない僕には、あまり気持ちのいい橋とは言えなかった。もちろん景色は悪くない。

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田島も横島も、本当に何にもない島だった。

何もないのが良いといえばいい。

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路地をやたらに走ったり、海岸沿いをぐるっと走ってみたりした。

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おもしろかったのが、立ち寄った鮮魚店。生簀が真ん中にあり、生きた状態でタイなどの魚やシャコなどを売っている。小さな魚市場だった。奥の方には、スーパーマーケットにあるような商品ケースがあり、そこにはパックされた魚介類が並ぶ。

変な音がしている。

その商品ケースからパタパタと音がしている。最初、何の音なのかが分からなかった。不思議に思い、覗き込んでみると、やはりパックされた魚が陳列されている。その中の一つ、パックされた丸々一匹の鯛、470円がまだ生きている状態でパックされていたのだ。そのまだ生きている470円が、パタパタピチピチと威勢よく動いていたのである。

これには驚いた。今まで生きた状態でパックされ売られている魚って見たことがない。

これは新鮮!!と最初は思ったものの、よくよく考えたら締めていない状態で放置されているってことで、これってどうなんだろう?と思いはじめた。新鮮さや魚の美味さに関しては分からなかったが、とにかくその状態がおもしろかった。

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となりの食堂で、お昼ご飯を食べてみる事にした。ちょうどお腹が減ったし、せっかくだから刺身の定食を注文した。これが安くて美味かった。

空の色が悪い具合に変わってきている。

早く帰らねば。


>> 第5話へ

とびしま大崎上島一周サイクリング~大串・木江・垂水を走る|第3話

島ツーリング第3話

第1話 第2話


早寝をしたら、早起きになる。夜が明ける前に目覚めて、珈琲をいれる。もちろんインスタント。UCC。太陽は山から昇った。携帯電話でしかしゃべってなかった管理人のおいちゃんが、朝集金に来た。このあたりでシーカヤックもやってらっしゃるらしい。

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今日も特別、予定があるわけでもないので、朝はゆっくりした。

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昨日は気が付かなかったが、湿地帯が広がっていた。手が入っていない感じが良かった。ただ太陽光発電のパネルが広がっていて、これからどんどん広がっていくのかもしれない。

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島を横切って、木江という町に向かった。東側の海岸沿いを走ってみる。ヤマザキショップで朝飯を買い込み、少し補給。補給をしていると、どこからか大音量の「軍艦マーチ」が。何事かと思っていると、前から来たおばちゃんが「軍艦マーチが流れたから船が出るよ。なかなか見れんから見るといい。堤防の方に行くと見えるよ。」どうやら造船所の出港式があるらしい。

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だから、軍艦マーチが流れていたのか。

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出航・・・・・・。大したことはなかった。むむむ。でも、朝から大音量の軍艦マーチはおもしろかった。

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木造5階建ての建物。これもおもしろい。

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木江から垂水に向けて海岸沿いを走ることにした。垂水港と白水港から竹原へフェリーが出ている。これに乗って竹原に渡ってしまおうと。大崎下島に戻って「とびしま海道」を走るのも悪くはないものの、この間走ったばかりだということもあるのでやめにした。尾道でゆっくりしよう。

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ちょうど出航時間に間に合ったので、垂水港からフェリーに乗り込んだ。寝るような時間もなく竹原の港に着いてしまった。大崎上島は思っていたよりもずっと広島の陸地部に近かった。

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もはや何度も来ている竹原の町をとりあえずぶらついて、いつもの喫茶店「プリンス」でコーヒーを一杯。平日だがお昼時ということもあり、なかなか繁盛していた。マスターが「待たせてごめんねぇ」と言って出してくださったコーヒーを味わいながら休憩。のんびりさせてもらった。

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さざなみ海道は、ストレスがたまる。交通量が多いうえに走りにくいときている。できる限り、裏道に逃げながら、といってもほとんどの場所で唯一ルートしかなく、他に選択肢がない、あっても山道なのだが・・・。

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日が暮れるのと同時に尾道に到着。町は路地裏に入るとなかなかおもしろかった。買い物帰りのおばちゃんやら、井戸端会議中のおばあさん。昔からの商店。犬の散歩。下校途中の高校生。そこに生活している人の感じが伝わってくるのがいい。人がほとんどいない場所を走っていたから、余計これがおもしろく感じるのかもしれないとも思った。ツーリング2日目が終わり。

明日は雨かもしれない。


>> 第4話へ

大崎上島の南西・とびしま絶景ロードと大串キャンプ場|第2話

島キャンプツーリング第2話

第1話


ほんの15分ほどの船旅で、大崎上島の明石港へ。大崎上島に来るのは初めて。とりあえず一周してみたいと思った。自転車は左側通行ということから、島は時計回りに回るのが定石。ぼくもそれに倣って明石から西方向へ。

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今回、とびしま島走MAPを持って来ているので、これに情報を頼りながら。Google Mapは使わない。GPSに頼らない。もちろん迷うこともあるけど、道のつくりや山のカタチをじっくり見るようになる。自分の場所を把握するために、いろんなものを観察するようになる。敏感になる。

ということで、マップを頼りに何度も迷いながら「とびしま絶景ロード」という道へ。入り口がかなり分かりにくいものの、入ってしまえば分岐もないので道なりに。

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確かに絶景が続きますが、アップダウンの繰り返しでかなりきつい。4サイドバッグで登りはやはり重い。自分の体重でぐいぐいと押し込みながら登る。ようやく下りきると、目の前に砂浜が広がる。

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なんだか、いい感じ。妙にこの景色が気に入り、しばらくぼうっとしていた。途中で手に入れたミカンを食べる。美味い。少し走ってみると、この砂浜のところに大串キャンプ場というキャンプ場があることを知った。広いし、屋根もある。西を向いているから、夕陽もキレイそうだ。少し走ってスーパーで買い出ししてここの戻ってくるのもいいと思った。

スーパーに行くために地図を見ていたら「徳森食堂」の文字が目に入ってきた。そういえば、上島には美味しいラーメン屋があるって聞いたことがある。ここか。行ってみよう。

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徳森食堂。あまりにお腹が減っていたので、チャーシューメン大盛りを注文。店の中に池があり、鯉が泳いでいる。おばちゃんが一人で切り盛りしていた。途中、日本語のほとんどしゃべれない造船関係と思われる外国からのお客さんが来たが、おばちゃんは動じず思いっきり日本語でコミュニケーションが取れていた。さすがという感じ。

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美味しいラーメン、ごちそう様。

大串キャンプ場に戻る事にし、ホームページに書いてあった電話番号にかける。つながらない。携帯番号も書いてあったので、こちらにかけてみると、つながった。ただ、おいちゃんは今、大阪にいるという。どうやら大阪マラソンに参加していて走り終わったばかりらしい。おもしろい。とりあえず、テント張っていい許可をもらったので、自由にさせてもらう。

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抜群のロケーション。いい。これはいい。

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温泉まで行ってかえってくると、夕陽が沈んでしまいそうだ。というよりも、早く飲み始めたいので、温泉はパス。スーパーで買い込んできた「はげの薄造り」なる妙に気になる刺身をアテに飲み始め。

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最高に贅沢。


>> 第3話へ

岡村島ナガタニ展望台へ登り小長港から大崎上島へ|第1話

島キャンプツーリング第1話



「ひさびさにキャンプツーリングがしたい。」

ランドナーの師匠キャンキャンさんとの再会。シクロの家で出会う、自転車旅人。そんなこんなで、ああ、キャンプツーリングに出ていないなあと気がついた。日帰りのツーリングは休日のたんびに出かけているし、8月には阿蘇への2泊3日のツーリングにも行った。阿蘇はタイトな日程である程度の距離を走らなくてはならなかったため、ロードバイクで、しかもゲストハウス泊だった。

4サイドバッグにテントやキャンプ道具を詰め込んで出かけよう。ちょうど、連休があったので前日から早速荷物を詰め込む。さて、どこに行くか・・・。島でキャンプをしたいと思った。ただ、この連休はちょうどしまなみ海道でサイクリング大会が開催されるときている。しまなみへ行っても、人が多いだろうということで、とりあえず「とびしま海道」の岡村島へフェリーで行ってみることにした。先日のとびしまツアーでも、岡村には寄っていなかった。ちょうどいい。

8:25今治発岡村行のフェリーに乗り込んだ。日曜日ということもあり、同じ船には20台近くものローディが乗っている。ツーリング車はぼくだけだ。1時間ほどの船旅で、岡村港へと着いた。

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大きな島ではないので、まずは一周してみた。南側は広めの道だったが、北側は細い細い海沿いの道で、辺鄙な島へ来ているという感じがする。岡村港周辺の集落は、道が入り組んでいて、路地裏に雰囲気があった。かなり昔から時が止まったような家々が立ち並んでいるのだが、島の人たちの生活感も感じられる。

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何を思ったか、「ナガタニ展望台」に登ってみることにした。この間、とびしまを走ってきたシクロの家のゲストさんが、とてつもなくキツイ坂で、しかし途中の景色はすごく良かったと言っていたのだ。しかも、急カーブでインコースをつくバイクが転げるポイントがあるらしく、そこには地元の人がインコースに軽トラを駐車して、大回りするようにしてくれているらしいという話も気になった。

確かに、一番えぐい急カーブの登り坂に白い軽トラが置かれていた。なるほど、これは転げるという坂だった。みかん畑の中を行く道も、なかなか良かった。もうだいぶ黄色い。

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この景色は、ナガタニ展望台からではない。

途中のみかん農家さんが、個人的に展望所&庭園を造園。勝手に入ってくださいということらしい。上の「ナガタニ」に行ってみると分かるのだが、ここの景色が特にすばらしい。大崎下島との間の海峡を船が行き来している。御手洗の町も見える。奥にはこれから渡る橋も。

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頂上のナガタニ展望台からは、広い範囲の海が望めた。遠くに来島海峡大橋、しまなみ海道も見える。日曜日であったが、僕の他には観光客もまったくいない。絶景を独り占めしている気がして気持ちが良かった。

さて、このあとどうしようか。

岡村島へ来ることだけは決めていたものの、それ以外全く決めていない気ままな旅。どこに行くのも自由。こんなに贅沢なことはないと思った。

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岡村から小さな橋を3つ越えて、とりあえず大崎下島へと上陸。ここはこの間のとびしまツアーで来ているので、町の位置関係はだいたい把握している。確か、大長港と小長港の2つの港からは大崎上島への船が出ていたはずだ。このままとびしま海道を渡って、豊島方面へ行くのも良い。フェリーの時間を見て、決めようと思った。

小長港へ行ってみると、次の大崎上島、明石港行きのフェリーが12:50。まだ50分ほどある。

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この間、時間の関係でしっかり見れなかった「大長」の町をじっくり見て回ることにした。ちいさな集落ではあるが、やはり路地が入り組んでいて風情と生活感がある。

ちなみに、「大長」は「おおちょう」、「小長」は「おちょう」と読むらしい。うむ、意外な読み方であるし、紛らわしい読み方でもある。

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大長の港は、海に浮かぶ駅舎のようだった。

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12:50発の明石港行きフェリー。僕のほかにも、ローディが5人ほど乗っている。

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大崎上島は、このあたりの比較的大きな島で唯一橋で繋がっていない島。



>> 第2話へ
ようこそ、銀輪記へ

手にした一台の自転車は、思いがけず遠くへと私を連れていき、生活へと染み込み、ついに。

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